休んでも日々の疲れがとれない、歳をとって無理ができなくなった、そんなことを感じていませんか?
原因は体のエネルギー不足
「最近、疲れやすい・・・」
「休んでも疲れがとれない・・・」
「昔に比べて体力がなくなった」
「体に無理がきかない」
その原因は、体のエネルギーの源が減っているのかもしれません。
エネルギーの源を作れる量が減っているかもしれません。
作るエネルギー量を増やすことができれば、スタミナがアップします!
活力や持久力を向上させることができます!
では、どうすればエネルギー量を増やすことができるでしょうか?
エネルギーを作るミトコンドリア
体を動かすためエネルギーは、細胞の中にある器官ミトコンドリアで作られます。
言わばミトコンドリアはスタミナを左右するエネルギー工場。
ミトコンドリアは、食物に含まれる糖や脂肪と酸素を材料に、ATPというエネルギーを作ります。
体重10%がミトコンドリア
人間の細胞数およそ37兆個ある1細胞中に、平均で300~400個のミトコンドリアが存在し、全身で体重の10%を占めています。
ミトコンドリアの減少
ミトコンドリア(エネルギー工場)は、放っておくと数が減るし、機能も低下します。
スタミナ不足を感じる方は、エネルギー工場の数が足りてないか、機能の低下により、工場のエネルギー生産量が不足しているのかもしれません。
体を動かすエネルギーATP
ミトコンドリアは、食事から得た糖や脂質、そして呼吸から得た酸素を使って、ATPという物質を作っています。
ATPは、体を、全身を動かす「エネルギーのもと」。
手足や心臓の筋肉、脳の活動など私たちが生きていくために欠かせないもので、スタミナの有無に大きく関係しています。
食物(糖や脂質)+ 酸素
↓
水 + 二酸化炭素 + ATP
活性酸素の制御
ミトコンドリアがエネルギー(ATP)を作るときに、活性酸素も生じます。
体内で作られる活性酸素の90%はミトコンドリアで発生しているのです。
ミトコンドリア内には活性酸素を消す酵素がありますが、この酵素の量が年とともに減ってしまい、自身で活性酸素を消去できなくなります。
つまりミトコンドリアの劣化によって、活性酸素の量が増えます。
ミトコンドリアを新しくする
ミトコンドリアは自身のプログラムされた細胞死(アポトーシス)の制御もおこないます。
古くなったミトコンドリアはエネルギーを作り出す能力の低下だけでなく、エネルギーを作り出す過程でできる活性酸素の除去能力も低下してしまいます。
そこで古いミトコンドリアを処理し、新しいミトコンドリアの産生します。
加齢によるミトコンドリアの減少
ミトコンドリアの数は、30代以降減っていきます。
「以前より疲れがとれにくくなった」
「食べていなくても太る」
など、40代、50代にとって共通した悩みは、ミトコンドリアの数のと機能の低下が影響しています。
ただしミトコンドリアは何歳からでも増やすことができ、短期間で効果が出ます。
ミトコンドリアを増やす
「エネルギーが足りない状態」
つまりATPを使いつくした状態を作ることで、ミトコンドリアを増やす細胞のスイッチがオンになります。
ミトコンドリアを増やす方法は
- 運動
インターバルウォーキングやスロートレーニング
- 食事制限
食事のカロリーを抑えたり、空腹の時間を長くとる
- 身体に寒さを感じさせる
寒さを感じると、体温を上げるためにエネルギーが必要と判断して、ミトコンドリアを増やせという指令を出す
運動でミトコンドリアを増やす方法
運動によってATPを消費することで、エネルギーの足りない状態になり、ミトコンドリアを増やすスイッチが入ります。
またトレーニングによって筋肉量が増えることで、ミトコンドリアも増加します。
運動といってもたった1分のちょいキツの動きで効果があります。
「ちょいキツ」(少しキツイ運動)がポイントです!
通常のウォーキングでは効果なし
通常のウォーキングでは、1日1万歩を歩いても、糖や脂などの燃料がある限りは、ミトコンドリアは同じペースでATPを作り続けるので、ATPが不足することはなく、ミトコンドリアが増えません。
ちょいキツの運動でATPが不足することにより、ミトコンドリアを増やすスイッチがONに!
ミトコンドリアが分裂を始めて増えます。
ミトコンドリアを増やすポイント
スイッチは1回ONになると、一定時間その効果が続きます。
小まめに繰り返すことで、ミトコンドリアが着実に増え、スタミナアップ=疲れにくい体を手にいれられます。
- インターバルウォーキングをする(1分ずつ早歩き)
- エレベーターを使わずに階段を使う
- 大股で歩く
- 1日10回くらいのスクワットをする
筋肉を増やして、ミトコンドリアを増やす
筋肉の筋繊維はミトコンドリアの産生工場基地。筋肉を増やせば、ミトコンドリアも増えます。
筋肉の中でもピンク筋:Ⅱa型繊維(速筋繊維)は最もミトコンドリアが多い筋繊維。
ピンク筋はスロートレーニングが付きやすく、体の中で一番大きな太ももの筋肉をつけるスロースクワットが効果的です。
ちょいキツの有酸素運動
ミトコンドリアの体積を増やすには、有酸素運動(ウォーキングやジョギングなど)の方が無酸素運動(筋トレなど)より好ましいことが分かっています。
インターバル速歩
「早歩き3分間→ゆっくり歩き3分間」×5回(計30分)
を週に4日以上行うトレーニング法です。
強度の目安
最大心拍数の60%~70%
70%の強さの脈拍は30歳は135、40歳は130、50歳は125
1週間後 汗をかきやすくなる(代謝が良くなる)
2週間後 2週間で体重が1キロ減少(※太り気味の人の場合)
1ヶ月後 歩くのがラクになる
2ヶ月後 体が疲れにくくなる
食事でミトコンドリアを増やす方法
ミトコンドリアは「カロリー制限」をしたり、「空腹感を感じる」ことでも増やすことができます。
「長寿遺伝子」というものが働くためだと考えられています。
逆に食べ過ぎは、ミトコンドリアがATPを作り出すのに必要な量より、糖や脂質を摂取することになり、体脂肪へとつながっていきます。
食べ過ぎずに、摂取カロリーを腹7分目で抑えることは、ミトコンドリアを元気にしているのです
- 過度の栄養摂取を控える
(過度の栄養は活性酸素を増やし、脂肪蓄積も増える)
- 日のうちに数回「お腹がすいた」と感じる時間を作る
(空腹感そのものもミトコンドリア増量指令を出す)
- 寝る前の食事やアルコール摂取は控える
(日中はミトコンドリアのATP産生能は高く、夜はATP産生能は低い)
- 断食をする
(週に1回1食抜くなど)
ミトコンドリアを増やしたり、その働きを助ける栄養素もあります。
タウリン
イカやタコ、貝類などに多く含まれる「タウリン」は、ミトコンドリアを増やす働きがあるとされています。
ビタミンB群・鉄
一方、ウナギや豚肉などに多く含まれる「ビタミンB群」、レバーなどに多く含まれる「鉄」は、ミトコンドリアがATPを作り出すのを助ける働きをしています。