健康ライフGame

あなただけのストーリーをデザインする道具箱

体の状態を良くする:成長ホルモン

成長ホルモンは、小児期には名前の通りに身長を伸ばす「骨や筋肉の成長を促進させる成長に関する作用」があります。

大人になってからは、筋肉や骨や皮膚を強くして体を良質に維持する「傷の治癒や肌の新陳代謝を促す代謝をコントロールする作用」があります。

成長に関する作用

  • 骨の伸長(幼児期)
    骨端の軟骨細胞の分裂・増殖を促し、骨を伸張させる
  • 筋肉の成長
    特定のアミノ酸の取り込みを促し、タンパク質合成を促進する

代謝に関する作用

  • 糖代謝の正常な状態を維持し、血糖値を一定に保つ
  • 血圧を正常な状態に下げる
  • 炭水化物、タンパク質、脂質の代謝を促進する
  • カルシウム濃度などを一定に保ち、体内の恒常性を維持する
  • エネルギー不足の状態の時、脂肪組織から遊離脂肪酸の形で放出させる
  • 骨や筋肉を保持する
  • 健康な皮膚や毛髪を作る
  • 傷の治りを促す
  • 生殖機能に影響を及ぼす

精神面への作用

  • 精神的な安定を保つ
  • 物事に取り組む意欲を高める
  • 記憶力を高める

成長ホルモンの分泌

成長ホルモンは脳下垂体前葉のGH分泌細胞から分泌されるホルモンです。

分泌量は加齢とともに低下してきます。思春期前の値を100%とすると成長ホルモンの分泌量は、思春期後期で多くなり、200%と2倍くらいになります。

その後はどんどん少なくなり、30、40歳台では50%、60歳では30%くらいになります。

分泌促進

睡眠

睡眠中に2時間から3時間の間隔で下垂体前葉より分泌されます。この時には、血中の成長ホルモン濃度は200倍程度に増加します。

寝入ってから約30~60分後、深いノンレム睡眠が現れるときが、最も多く成長ホルモンが分泌されます。

深い睡眠ができるように、光のない静かな部屋、くつろげる寝具、きれいな空気、快適な湿度と温度など、熟睡できる環境を整えましょう。

運動

一般的なレジスタンストレーニングや高強度の持久的運動などの、強度の高い運動を行なうと血中の成長ホルモン濃度は200倍程度に増加する。

スロースクワット

成長ホルモンを分泌するトレーニングとして、スロースクワットが効果的です。

加圧トレーニング

腕や足をベルトで加圧し血流量を制限することで体内からの成長ホルモン分泌増加を促すトレーニング方法。

一般的なレジスタンストレーニングと比べ、低負荷強度の運動で成長ホルモンの分泌亢進が起こります。

絶食(空腹時)

胃から産生されるホルモン「グレリン」は、下垂体に働き成長ホルモンの分泌を促進させます。

グレリンは絶食により血中濃度が上昇し、摂食により血中濃度は低下します。

つまりグレリンは胃の中の食べ物が消化された後の空腹時に分泌促進されますので、胃の中を空のまま間食をしないことにより、グレリンを増やすことで成長ホルモンも増やすことができます。

またグレリンは炎症性サイトカインの放出を抑制します。

分泌できない

成長ホルモンが出なくなると、体の機能が低下するだけでなく、精神面でもさまざまな影響があらわれます。

自覚症状
  • 疲れやすい
  • 体力がないと思う
  • 集中力が続かない
  • やる気がない
  • すぐ落ち込んでしまう
  • 性欲が低下した
身体所見
  • 皮膚が乾燥している
  • 皮膚が薄くなった
  • 体毛が薄くなった
  • 体脂肪が増加した
  • ウエスト/ヒップ比が増加した
  • 除脂肪体重が低下した
  • 骨量が低下した
  • 筋力が低下した

ホルモン