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油・オイル

身体に良い油:オリーブオイル

オリーブの果実をすりつぶして、果汁から採油する植物油が、オリーブオイルです。

オリーブ栽培とオリーブオイル発祥の地は地中海沿岸で、紀元前3500年以上も前からオリーブオイルは使用されています。

風土や苗・製造方法、生産者の嗜好などにより、色や味に個性が出ます。

若い実を絞ったものは、葉緑素が残り緑色になり、苦みが強くなります。

オリーブのよく育つ環境は、ワイン用のブドウ(特にシラーやカベルネ種)が育つ環境と非常に似ています。

オリーブオイルをたっぷりと使った地中海食に、ワインが合いますね。

オメガ3とオメガ6:サラサラ血液・ドロドロ血液

油(食用油)は体に悪いと言われることがありますが、三大栄養素として、栄養素としての脂肪は、炭水化物、たんぱく質と共に重要です。

食用油、肉・魚の脂身、ナッツ、種、アボカド、チョコレートなど油・脂質・脂肪=脂肪酸が豊富に含まれています。

脂肪の中でも「必須脂肪酸」と呼ばれる脂肪酸は、体内で合成できないため、摂取する必要があります。

オメガ3の「α-リノレン酸」とオメガ6の「リノール酸」は共に、必須脂肪酸に含まれます。

液体の油=血液がサラサラ?

常温で固体:飽和脂肪酸
常温で液体:不飽和脂肪酸

があり、オメガ3とオメガ6はどちらも液体の不飽和脂肪酸です。

常温で固体の動物脂肪(脂身)が血液をドロドロにして、常温で液体の植物油は血液をサラサラにしてくれそうですが、そうではありません。

常温で液体のオメガ6には血液をドロドロにする作用があり、オメガ3には血液をサラサラにする作用があるのです。

DHA(ドコサヘキサエン酸)

DHAはドコサヘキサエン酸の略称で、サバやイワシ、サンマなどの青魚など魚介類に多く含まれる脂肪(油)です。

「魚を食べると頭が良くなる」と言われるのは、魚にDHAが豊富に含まれているからです。

DHAのすごい効果

DHAを利用した研究で、作用の解明は不十分や解明されていない作用もありますが、様々な効果があると報告されています。

  1. 学習機能向上作用(記憶改善、健脳作用)
  2. 制がん作用(特に乳がん、大腸がん、肺がんのリスク低下)
  3. 血中脂質低下作用(LDL(悪玉)コレステロール、中性脂肪を減らす)
  4. 網膜反射能向上作用(視力低下抑制)
  5. 血圧降下作用
  6. 抗血栓作用(血小板凝集抑制作用)
  7. 血管内皮細胞の機能改善
  8. 抗アレルギー作用
  9. 抗炎症作用
  10. 抗糖尿病作用(血糖値低下)

EPA(エイコサペンタエン酸)

EPAはエイコサペンタエン酸の略称で、ニシンやサバ、サケ、イワシなど青魚などの魚介類に多く含まれる脂肪(油)です。

「血液をサラサラにする」ことで、血液の流れを良くします。

血流が良くなると、細胞へ酸素や栄養素をスムーズに運ぶことができ、老廃物を外に出すこともできます。

EPAのすごい効果

EPAを利用した研究で、作用の解明は不十分や解明されていない作用もありますが、様々な効果があると報告されています。

  1. 血管年齢を若く保つ
  2. 動脈硬化を防ぐ
  3. HDLを復活させる
  4. 中性脂肪を減らす
  5. 目に潤いを与える
  6. スポーツ機能をアップする
  7. アレルギーを改善する
  8. 高血糖状態を改善する

体に良い油はこれ!

料理に使う油や、肉やバターに含まれている脂(あぶら)は、体の健康に良いのか?悪いのか?

油・脂のグループ

オリーブオイルや、ごま油、大豆油、なたね油など、私たちの身の回りにある油、肉や魚に含まれる脂は、大きく4つのグループに分けることができます。

そもそも油は、さまざまな種類の「脂肪酸」が混ざっていて、どの種類の脂肪酸の割合が多いかで分けられます。

  1. 飽和脂肪酸
    (バターや牛肉など)
  2. オメガ9脂肪酸
    (オリーブオイルなど)
  3. オメガ6脂肪酸
    (大豆油やコーン油など)
  4. オメガ3脂肪酸
    (魚の油やえごま油など)

摂りたい油、避けたい油

必須脂肪酸と呼ばれる、体内で合成できないために摂取する必要がある脂肪酸が「オメガ6脂肪酸」と「オメガ3脂肪酸」です。

今、日本人はオメガ6脂肪酸を摂りすぎていて、オメガ3脂肪酸が足りてないと言われますので、オメガ3脂肪酸を摂る必要があります。

また「トランス脂肪酸」は摂ることによる悪影響が報告されていて、使用を規制する国が増えています。

トランス脂肪酸を摂らないようにしましょう。

食用油の加熱OK温度

食用油(油脂)の成分の脂肪酸の種類によって、熱によって簡単に酸化してしまうものもあれば、熱に強く、加熱しても酸化しにくいものもあります。

熱や酸素をはじめとした物質によって、油脂が酸化されると過酸化脂質が発生します。

では何度までの加熱であれば大丈夫なのでしょうか?

とるべき油:オメガ3脂肪酸の健康効果

オメガ3脂肪酸(ω-3脂肪酸)が、体の健康に重要な役割を果たしていることが、研究から次々と明らかになっています。

オメガ3脂肪酸は、体で作ることができない、食品から摂取する必要がある「必須脂肪酸」と呼ばれる栄養素です。

オメガ3脂肪酸には、「魚を食べると頭が良くなる」と有名になったマグロに含まれるDHAや、DHAと共に青魚に多く含まれるEPAがあります。

植物油では、オメガ3脂肪酸であるαリノレン酸が植物油に含まれています。

αリノレン酸を多く含む植物油は、えごま油とアマニ(亜麻仁)油(フラックスシードオイル)、麻実油 (ヘンプシードオイル)、菜種油(キャノーラ油)、大豆油です。

中でも、オメガ6脂肪酸よりオメガ3脂肪酸が多く含まれる植物油が、えごま油とアマニ油です。

オメガ3脂肪酸の効果

オメガ3脂肪酸は、研究によると、炎症を抑えるのに役立つ活性代謝物であるレゾルビンの働きにより、心臓、脳、腸、関節に多数の効果があると考えられています。

  • ADHD(注意欠陥・多動性障害)
  • 不安障害(神経症)
  • 関節炎
  • 喘息
  • うつ病
  • 腸の健康
  • 心臓疾患
  • 中性脂肪(高トリグリセリド)
  • 偏頭痛
  • 乾癬
  • 関節リウマチ
  • 外傷性脳損傷

オリーブオイルが揚げ物には最良の選択

オリーブオイルで揚げた食べ物を食べるのは、健康に悪いですか?

オリーブオイルを加熱すると、加熱過程でアルデヒドと呼ばれる有害な化学物質が生成されるため、食品を揚げるために植物油を使用するのは健康に悪いかもしれないことが示唆されました。

アルデヒドは、糖尿病や心臓病を含む病気の原因になると考えられています。

果糖(フルクトース)やアルコールの代謝の副産物としても、アルデヒドは体内で少量形成されています。

以前の研究では、オリーブオイルを癌や糖尿病と関連づけることさえありました。

しかし、試験した結果、オリーブオイルを発煙点より高い温度で調理しなければ、オリーブオイルのアルデヒド含有量は、他の植物油と比較してかなり軽減することができることがわかりました。