脂肪や油がたっぷりの料理を食べると太る気がしますが、実際にはどうなのでしょうか?
長期間にわたり調査したところ、種類によって太る脂肪と痩せる脂肪があることがわかりました。
飽和脂肪酸、トランス脂肪酸、動物由来のモノ不飽和脂肪酸を摂取すると、体重が増えます。
植物由来のモノ不飽和脂肪酸の摂取は、体重を変動させませんでした。
そして多価不飽和脂肪酸を摂取すると、体重は減りました。
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脂肪や油がたっぷりの料理を食べると太る気がしますが、実際にはどうなのでしょうか?
長期間にわたり調査したところ、種類によって太る脂肪と痩せる脂肪があることがわかりました。
飽和脂肪酸、トランス脂肪酸、動物由来のモノ不飽和脂肪酸を摂取すると、体重が増えます。
植物由来のモノ不飽和脂肪酸の摂取は、体重を変動させませんでした。
そして多価不飽和脂肪酸を摂取すると、体重は減りました。
不健康な食事が原因で、世界で年間に1000万人以上が死亡しているという調査結果が、2018年11月に発表されました。
死亡した人の5人に1人で不健康な食事が原因になっており、その影響は高血圧や喫煙よりも深刻です。
食事をどのように摂るかという問題は、2型糖尿病、心血管疾患などの慢性的な健康障害に直結しています。
食事を改善することで、5人に1人の死を防ぐことができます。
ワシントン大学の健康基準・評価研究所(IHME)のアシュカン アフシン博士は次のように述べています。
「不健康な食事はどんな人でも深刻な問題になりえます。
年齢や性別、地理的な影響、経済状態などに関わらず、早死の原因になるのです」
2017年に不健康な食事が、世界の1,090万の死亡の原因になっています。
これは成人の死亡の22%を占めることが明らかになりました。
病気や障害、早死により失われた年数を示す障害調整生存年(DALYs)は2億5,500万に達しました。
全DALYsの16%を占めます。
料理に使う油や、肉やバターに含まれている脂(あぶら)は、体の健康に良いのか?悪いのか?
オリーブオイルや、ごま油、大豆油、なたね油など、私たちの身の回りにある油、肉や魚に含まれる脂は、大きく4つのグループに分けることができます。
そもそも油は、さまざまな種類の「脂肪酸」が混ざっていて、どの種類の脂肪酸の割合が多いかで分けられます。
必須脂肪酸と呼ばれる、体内で合成できないために摂取する必要がある脂肪酸が「オメガ6脂肪酸」と「オメガ3脂肪酸」です。
今、日本人はオメガ6脂肪酸を摂りすぎていて、オメガ3脂肪酸が足りてないと言われますので、オメガ3脂肪酸を摂る必要があります。
また「トランス脂肪酸」は摂ることによる悪影響が報告されていて、使用を規制する国が増えています。
トランス脂肪酸を摂らないようにしましょう。
EPAはエイコサペンタエン酸の略称で、ニシンやサバ、サケ、イワシなど青魚などの魚介類に多く含まれる脂肪(油)です。
「血液をサラサラにする」ことで、血液の流れを良くします。
血流が良くなると、細胞へ酸素や栄養素をスムーズに運ぶことができ、老廃物を外に出すこともできます。
EPAを利用した研究で、作用の解明は不十分や解明されていない作用もありますが、様々な効果があると報告されています。
油(食用油)は体に悪いと言われることがありますが、三大栄養素として、栄養素としての脂肪は、炭水化物、たんぱく質と共に重要です。
食用油、肉・魚の脂身、ナッツ、種、アボカド、チョコレートなど油・脂質・脂肪=脂肪酸が豊富に含まれています。
脂肪の中でも「必須脂肪酸」と呼ばれる脂肪酸は、体内で合成できないため、摂取する必要があります。
オメガ3の「α-リノレン酸」とオメガ6の「リノール酸」は共に、必須脂肪酸に含まれます。
常温で固体:飽和脂肪酸
常温で液体:不飽和脂肪酸
があり、オメガ3とオメガ6はどちらも液体の不飽和脂肪酸です。
常温で固体の動物脂肪(脂身)が血液をドロドロにして、常温で液体の植物油は血液をサラサラにしてくれそうですが、そうではありません。
常温で液体のオメガ6には血液をドロドロにする作用があり、オメガ3には血液をサラサラにする作用があるのです。
イタリア、ギリシャ、スペインなどの地中海沿岸の国々の人が食べている伝統的な料理である「地中海食」。
地中海食は、「記憶能力」および「健康」に対する良好な研究結果が繰り返し報告されています。
地中海沿岸諸国では、心臓の病気がある人の割合が少なく、地中海食が疾患の予防や症状の改善に良いと言われています。
イギリスやドイツ、北欧などに比べて、狭心症や心筋梗塞といった虚血性心疾患が少ないのです。
そこで、地中海沿岸諸国の伝統的な食事法が「地中海式ダイエット」として注目されました。
2013年に国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)は、地中海食を無形文化遺産として登録しています。
世界保健機関(WHO)では、「健康な食事(Healthy diet)」を紹介しています。
健康的な食生活は、栄養障害や非感染性疾患(肥満、2型糖尿病、心臓病、脳卒中、がん、歯科疾患、骨粗鬆症)を予防するのに役立ちます。
不健康な食事と身体活動の欠如は、健康に対するリスクを高めます。
毎日の栄養と生活習慣病の予防のために、WHOが推奨している「健康な食事(Healthy diet)」で、食事で摂りたい栄養素と、避けたい食品を知り、健康に役立てましょう。