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水しか飲まない断食のリスク

断食は、世界各地の多くの文化において、治療面での効果から、心身の健康、病気の治療を目的としておこなわれきてます。

現在、ロシアでは精神病患者に、欧米では肥満症の治療に用いられています。

日本では、断食道場や断食施設、一部のお寺などで断食をおこなうことができます。

しかし断食は健康に有益なのですが、同時に多くのリスクと危険を伴います。

特に水断食は、筋肉の減少や脱水症状、血圧の変化、その他さまざまな体の状態に陥りやすくします。

水断食

断食の期間は水のみの摂取で、すべての食べ物・飲み物を摂りません。

人間は水しか飲まなくても、平均で30日ほどは生きられると言われています。

しかし食べられる状況で、なぜ断食をする必要があるのでしょうか?

理由はいくつかあります。

  • 宗教上または精神的な理由
  • 体重を減らす
  • デトックス(解毒)のため
  • 健康になるため
  • 医療処置の準備

水断食のリスクと危険

水以外のすべてを制限する、水しか飲まない断食「水断食」は、健康に有益であることが研究によって示されています。

いくつかの慢性疾患のリスクを下げ、細胞の古い部分を破壊してリサイクルするのを助けるプロセス「オートファジー」を促進させます。

しかしながら水断食は、多くの健康上のリスクを伴い、そして全ての人には適していません。

意図しない体重の減少

水断食はカロリーを制限するので、すぐに体重が大きく減ります。

実際、24~72時間の水断食で、毎日最大0.9kgを失う可能性があることが研究により示されています。

残念ながら、体重の多くは水分、炭水化物、筋肉から失います。

脱水状態になる

普段、飲み物を除く食べた物から、毎日の水の摂取量のおよそ20~30%を吸収しています。

普段と同じ水の量を飲んでいても、食べ物から吸収する水分がなくなるので、必要な量の水を摂取できていない可能性があります。

特に水を飲む習慣がない人にとって、計算して摂取しないと、1日に必要な2リットル以上の水を飲むのは難しいでしょう。

脱水症状には、めまい、吐き気、頭痛、便秘、低血圧、生産性の低下などがあります。

脱水症状を避けるために、計画的に必要な量の水を飲むようにしましょう。

立ちくらみ(起立性低血圧)

起立性低血圧による「立ちくらみ」は、水断食をしている人によく起こります。

起き上がったり、立ち上がったりしたときに、急な血圧低下により、めまいがしたり、頭痛がしたり、失神する危険もあります。

断食中に立ちくらみなど、起立性低血圧の症状が起こる場合は、車の運転は避けましょう。

めまいや失神の危険は、事故につながる可能性があります。

起立性低血圧の症状が何度も起こるのであれば、水断食はあなたに合わないかもしれません。

悪化する危険性のある病気

水断食によって、病気の症状が悪化する可能性がある病気がいくつかあります。

次のような病状を持つ人は、医師の助言を受ける前に水断食をおこなわないでください。

  • 痛風:
    水断食は尿酸の産生を増加させる可能性があり、痛風の発作(ほっさ)がでる危険があります
  • 糖尿病:
    1型および2型糖尿病における有害な副作用のリスクが、断食により高まる可能性があります
  • 慢性腎臓病:
    水絶食は、慢性腎臓病患者の腎臓に、さらなる損傷を引き起こす可能性があります
  • 摂食障害:
    断食は、特に10代の若者において、過食症のような摂食障害を引き起こす可能性がある、いくつかの証拠があります
  • 胸やけ:
    断食によって消化する食物がないにも関わらず、体がたくさんの胃酸を作り続けた場合に、胸やけを引き起こすかもしれません
脂肪を燃やす効果的な方法ではない

水断食はすぐに体重を減らすことができます。

しかし、おそらく減った体重の大部分は、脂肪ではなく、水、炭水化物、筋肉が落ちています。

体が体脂肪を燃焼し始めるには、数日かかるからです。

断食によってダイエット効果を望むのであれば、「断続的な断食」か「隔日の断食」が効果的です。

これらの断食は、長く続けることができ、より少ないリスクで健康に有益な水断食による効果も望めます。

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