日本の高血圧有病者数は男性2,300万人、女性2,000万人と男女ともに多く、合わせて推定4,300万人が高血圧です。
日本の人口1億2400万人の3人に1人が高血圧です。高血圧は様々な病気と関わっていています。
脳卒中、心筋梗塞、心不全などの循環器疾患による死亡の最大の原因になっています。腎臓病や認知症にもなりやすくなります。
高血圧による脳卒中の増加から、その後遺症とともに要介護の大きな原因になっていたり、国民医療費の増加にも関連しています。
ただし高血圧だからといって、すぐに降圧剤(血圧を下げる薬)に頼らないでください。薬には副作用があります。
血圧が高い原因の大半は、生活習慣にあります。
- 塩分のとり過ぎ
→ 減塩する
- 肥満・太り過ぎ
→ 適正体重に減らす
- 運動不足
→ 体を動かす
- お酒(アルコール)の飲み過ぎ
→ 飲酒を減らす
まずは生活習慣を見直して、改善しましょう!
高血圧は、世界で死亡した最大の個人的リスクで、2013年に世界中で1040万人が死亡しました。
高血圧が原因で死亡した人は、死亡した全体の5人に1人にもおよぶ割合です。
高血圧が死亡率に与える影響は、1990年から2013年の間に男性で約59%、女性で約40%増加しました。
死亡者数に関連するリスク
2013年、男女ともに世界で最も多い死亡者数に関連するリスクのランキングです。
世界で最も多い死亡リスク
- 高血圧(収縮期血圧)
- 喫煙
- 肥満(高BMI)
- 糖尿病(空腹時高血糖)
- 塩分のとり過ぎ(食事)
- 野菜・果物の不足(食事)
- 大気汚染(微小粒子の拡散)
- 固形燃料による家庭内空気汚染
- 高コレステロール
- 飲酒
EPAはエイコサペンタエン酸の略称で、ニシンやサバ、サケ、イワシなど青魚などの魚介類に多く含まれる脂肪(油)です。
「血液をサラサラにする」ことで、血液の流れを良くします。
血流が良くなると、細胞へ酸素や栄養素をスムーズに運ぶことができ、老廃物を外に出すこともできます。
EPAのすごい効果
EPAを利用した研究で、作用の解明は不十分や解明されていない作用もありますが、様々な効果があると報告されています。
- 血管年齢を若く保つ
- 動脈硬化を防ぐ
- HDLを復活させる
- 中性脂肪を減らす
- 目に潤いを与える
- スポーツ機能をアップする
- アレルギーを改善する
- 高血糖状態を改善する
DHAはドコサヘキサエン酸の略称で、サバやイワシ、サンマなどの青魚など魚介類に多く含まれる脂肪(油)です。
「魚を食べると頭が良くなる」と言われるのは、魚にDHAが豊富に含まれているからです。
DHAのすごい効果
DHAを利用した研究で、作用の解明は不十分や解明されていない作用もありますが、様々な効果があると報告されています。
- 学習機能向上作用(記憶改善、健脳作用)
- 制がん作用(特に乳がん、大腸がん、肺がんのリスク低下)
- 血中脂質低下作用(LDL(悪玉)コレステロール、中性脂肪を減らす)
- 網膜反射能向上作用(視力低下抑制)
- 血圧降下作用
- 抗血栓作用(血小板凝集抑制作用)
- 血管内皮細胞の機能改善
- 抗アレルギー作用
- 抗炎症作用
- 抗糖尿病作用(血糖値低下)
油(食用油)は体に悪いと言われることがありますが、三大栄養素として、栄養素としての脂肪は、炭水化物、たんぱく質と共に重要です。
食用油、肉・魚の脂身、ナッツ、種、アボカド、チョコレートなど油・脂質・脂肪=脂肪酸が豊富に含まれています。
脂肪の中でも「必須脂肪酸」と呼ばれる脂肪酸は、体内で合成できないため、摂取する必要があります。
オメガ3の「α-リノレン酸」とオメガ6の「リノール酸」は共に、必須脂肪酸に含まれます。
液体の油=血液がサラサラ?
常温で固体:飽和脂肪酸
常温で液体:不飽和脂肪酸
があり、オメガ3とオメガ6はどちらも液体の不飽和脂肪酸です。
常温で固体の動物脂肪(脂身)が血液をドロドロにして、常温で液体の植物油は血液をサラサラにしてくれそうですが、そうではありません。
常温で液体のオメガ6には血液をドロドロにする作用があり、オメガ3には血液をサラサラにする作用があるのです。
イタリア、ギリシャ、スペインなどの地中海沿岸の国々の人が食べている伝統的な料理である「地中海食」。
地中海食は、「記憶能力」および「健康」に対する良好な研究結果が繰り返し報告されています。
地中海沿岸諸国では、心臓の病気がある人の割合が少なく、地中海食が疾患の予防や症状の改善に良いと言われています。
イギリスやドイツ、北欧などに比べて、狭心症や心筋梗塞といった虚血性心疾患が少ないのです。
そこで、地中海沿岸諸国の伝統的な食事法が「地中海式ダイエット」として注目されました。
2013年に国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)は、地中海食を無形文化遺産として登録しています。
アディポネクチンは、脂肪細胞から分泌されるホルモンで、脂肪酸の燃焼をはじめ、多彩な作用があります。
内臓脂肪量を減らすことで、血中アディポネクチン濃度が上がります。